軽自動車と普通車の違いとは?それぞれの特徴から違いを考えよう!
近年、軽自動車はボディサイズも大きく装備が充実した車種が増えており、車に詳しくない人は軽自動車と普通車の区別がつかないほどです。2020年時点の新車販売台数のうち37%は軽自動車が占めており、多くの人が軽自動車を選んでいることが分かります。ここでは車の購入時に役立つ、軽自動車と普通車それぞれの特徴、選び方のコツをご紹介します。
軽自動車の特徴
そもそも軽自動車とは日本独自の規格で、具体的には車のサイズが全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2m以下で、エンジン排気量660cc以下であることが軽自動車の条件とされています。また、定員は4名以下、貨物積載量は350kg以下であることが定められています。
軽自動車の特徴として、まず維持費の安さが挙げられます。排気量が2,500ccを超える普通車の場合、自動車税は年間で5万円程度であるのに対して、軽自動車の場合は平成27年3月31日までに新車として登録された軽自動車であれば7,200円、平成27年4月1日以降に新車として登録された軽自動車でも1万800円です。年間4万円、5年乗った場合は20万円程度、軽自動車と普通車で車にかかる税額が変わってきます。
車検費用の相場は軽自動車の場合4万円~7万円程度、普通車は5万円~10万円程度とやはり軽自動車のほうが安くなっています。また、軽自動車は高速道路の料金も普通車の約2割程度安く設定されています。車体の価格も普通車と比べて軽自動車は安いため、総じてコストパフォーマンスに優れているのが軽自動車の特徴といえます。
また軽自動車は普通車と比べて車体が軽く、排気量が少ないため燃費がよく、流れのいい一般道であれば同じガソリン量で普通車の2~3倍走行することも可能です。
車体が小さいため小回りがきき、運転しやすいのも特徴です。狭いスペースに駐車することも可能で、軽自動車は日本の交通事情や住宅事情に合った車といえます。軽自動車は車体が軽い分、制動距離が普通車よりも少なく、急ブレーキをかけた際も止まりやすいため緊急時の回避性能は高くなります。
一方、車両同士がぶつかる相互事故では、軽自動車のほうが普通車よりも大きく損傷しやすく死亡率も高くなるため、安全運転を心がける必要があります。
普通車の特徴
普通車は排気量が軽自動車よりも大きく、パワーのある走りが可能です。軽自動車と比べて走り出しや加速がスムーズで、アクセルを踏み込む必要がありません。坂道や高速道路でも普通車は余裕をもった運転をできます。
重量があるため安定しており、排気量が大きいことは静粛性につながります。軽自動車と比べてシートにも厚みがあるため、乗り心地のよさはやはり普通車に軍配があがります。長時間運転しても疲れにくいのも普通車です。
軽自動車も最近は広々したスペースをウリにした車種が増えていますが、ボディサイズには規格があるため大人数ででかけたい、荷物をたくさん載せたいという場合は普通車のほうが適しています。子どもの多い家庭や、キャンプなどのアウトドアに頻繁に出かける、ゴルフが趣味といった家庭は、定員が多く荷物もたくさん積める普通車がいいでしょう。
また、選択肢が多い点も普通車の魅力です。コンパクトカーやファミリータイプのミニバン、アウトドアに最適なSUV、スポーツドライビングを目的としたスポーツカーなど、普通車には多様性があり幅広いニーズに応えることができます。
軽自動車と普通車ならどちらを選ぶべき?
軽自動車と普通車、どちらがいいかはライフスタイルや居住エリアによって異なります。近距離の通勤や通学、子どもの送り迎えや買い物に利用するのであれば軽自動車が適しているでしょう。独身や二人暮らし、狭い道路の多い市街地に住んでいる、なるべく維持費を抑えて車を所有したい人には軽自動車がおすすめです。家族の車とは別に2台目として軽自動車を所有する人も多くいます。
ドライブが趣味の人や運転を楽しみたい人にとっては、軽自動車では物足らないことが多いです。先にも述べたとおり、家族の人数が多くレジャーにでかけるのが好きな家庭も普通車を選ぶのがいいでしょう。高速道路を利用する機会の多い人も普通車のほうが適しています。
結婚したり、家族が増えたり、勤務地が変わったり、ライフスタイルの変化によって適した車の種類は変わります。大切なのは、自分の用途に合った車に都度買い替えることです。
たとえば、独身時代に乗っていたスポーツカーを、結婚して子どもができたらファミリータイプの車に買い替えたり、マイホームの購入資金を貯めるため維持費の安い軽自動車にしたり、逆に子どもが家を出たら大きな車は手放して趣味の車を購入したりと、状況に合った車を所有するといいでしょう。
軽自動車と普通車はそれぞれにメリットとデメリットがあります。軽自動車はコストパフォーマンスに優れていますが大人数やたくさんの荷物には対応できません。普通車は、維持費は軽自動車よりも高いですが大人数に対応でき、安定した走行や静粛性、種類の多さといった魅力があります。こちらで紹介した内容も参考に、自身のライフステージに合わせて自分にぴったりの車を選んでください。